「転職したのはいいんだけれど、すでにこの会社でこの先働いていくことに不安が出てしまったんです。。まだ使用期間中の3ヶ月も経っていないけれど、自分が入ってすでに三人も辞めているし、、自分もやめれなくなる前に早めに転職したいけれど、なんて言えばいいのだろう。。」
このようなお声がありましたのでお答えしていこうと思います。
国家資格キャリアコンサルタントとして活動して6年目。
現在様々なお仕事に関するお悩みのカウンセリングを受けている。
元受刑者の就労ガイダンスを経験し、福井県の東尋坊での自殺企図者の
パトロール&カウンセリングなどにも参加させて頂いております。
最初に結論をお伝えしてしまうと、試用期間中であったとしても退職することは可能です。それでは具体的に説明していきますね。
目次
なぜごまかさない方がいいの?
・止むを得ない、無難な理由を伝えても正直信用されない。
・下手な嘘をつくと説明が面倒くさい。
・経歴に傷がつくことは避けられないので、誠実に言う方がすっきりする。
退職を伝える時。それは誰もが緊張する瞬間であり、恐怖を感じる場面だと思います。それが、入ってまもない「試用期間中」となれば尚更言いにくいことでしょう。。
そんな時、一体どのような心構えで、どんな理由で、どんな伝え方をすればよりスムーズに進めることができるのでしょうか??
止むを得ない理由を伝えてもあまり信用はされない。
よく、退職する際の理由として「一身上の都合で、、」なんていう場面がよく見られると思います。
コレは、文面として退職届を書く場合や、職場の同僚や後輩に大してあまり理由を話したくない時。そんな時によく使われる言葉じゃないでしょうか?
相手が会社や上司に伝える場合、「ちょっと一身上の都合で、、、」なんて言おうものなら、返す刀で「ん?何があったんだ?」と言い返されることでしょう。
それが、試用期間中ともなれば「えっ!どうしたの?!」と驚かれても文句は言えません。。
そんな気まずさゆえに、「実は、田舎の両親の体の具合が思わしくなくて、、、」なんてありきたりな嘘の理由を言いたくなると思います。
他にも、「試用期間中の自分が辞めるための理由」を最大限探し出して、もっともらしい言い訳をしたくなります。
ですが、会社側の採用担当や、社長、人事の人、上司というのはだいたい「なぜ辞めたいと思ったのか」ということは察しがついています。
仕事をしたいと思って入社してきた新人が3ヶ月もたたずに退職を言い出せば、どんな人間でも「あれ、おかしいな。。」「何か思ってた仕事と違ったのか?」と思うはずです。
そんな人百戦錬磨の上司を相手に、変に下手な理由を作ったところで見抜かれてしまうでしょう。。。
嘘をつけば説明が大変
そして、下手な言い訳というのは、つくのは簡単ですが、そのあとが実は大変なのです。
仮に、「両親が体の具合が悪くて、、」という理由で上司が受け入れてくれたとします。
そこから、退職までの1ヶ月、2ヶ月。ことあるごとに、「ご両親は大丈夫?」
だったりとか「なんの病気なの?」とか世間話の中で、最初のついた嘘が広がりを見せてしまい、いちいち説明するたびに嘘をつかなければなりません。
もしくは、仕事上お世話になっている人、真摯に対応してくれる人に対しては嘘をつくことに心が痛むことだってあり得ます。
ですから、安易に理由をつけることは、逆に自分にストレスをかけてしまうことにもなりかねないのです。
経歴に傷がつくことは避けられない。今後に生かすためにも誠実に。
ですから、最初に退職の理由を伝える段階で、自分の本当の気持ちをしっかりと伝えることを強くおすすめします。
きっと、入社した会社をすぐに辞めるということ。これは、あなたが今思っているより、遥かに今後足かせとなります。
なぜかと言えば、「キャリアに傷がつく」からなのです。
これはどうしたって避けられません。
このキャリアに傷がつくというのはどういうことかと言いますと、自分が履歴書を書く際には、今までの自分の経歴を書きますよね。
その時、職歴欄が「短い転職の歴史」でくろーく埋まってしまっていると、、、面接の時に「この人はこの会社2ヶ月で辞めちゃってるな、、コレはうちで雇ってもすぐに辞められるかもな。。」と思われる確率はグッと上がります。
このように、転職に不利になるという経歴を作り出すことになります。
ですから、もう辞めるということはこの状況を避けることはできません。
だったら、せめて自分を正当化する意味でも、何が合わなくて、どこに自分が続けられないと感じたか?をしっかり明確にしておく必要があります。
いけないのは転職を繰り返すことではなく、「なんとなく合わないから」という気持ちで転職を繰り返すことです。
ですので、しっかりと自分の気持ちを出来るだけ理解し、それを誠実な態度で相手へ伝えることが大事になってきます。
でも、まだ働き出してまもないから言い出しにくい。。
確かに、入社したてでまだ月日が全然経ってないから、「少ししか仕事してないのに、、」と上司に思われそうで言いにくいですよね。
もしくは、優しい人なら「こんだけ人手不足の状態で自分が辞めたら、現場が可哀想だ。。」なんて思ってしまうかも知れませんね。
でも、どうせ伝えなければいけないわけですし、言わずに急に音信不通になってしまったり、報告せずに急に辞める。というのは可能な限り避けたいところです。
そこに関しての、気持ちの持っていき方、モチベーションとしてはこうです。
「相手の気持ちなど知ったことか!」
です。
本当はあまりよくないことですよね。思いやりに欠けるような気もしますし、相手への配慮もないような態度です。
しかし、今ここでこの会社を辞めなければ、辛い思いをするのは自分だということを悟ったからこそ、あなたは「辞めたい!」と思ったのではないですか?
今やめなければ、自分が苦しみ続けることになる。。と感じたのではないでしょうか??
だったら、もっと強気でいきましょう。
会社の事情は、あなたの人生に関係ありません。
もっと、言ってしまえば、入社3ヶ月の新人が一人居なくなったぐらいで会社は潰れません。
コレは断言できます。それで潰れるようなら、その原因は別のところにあるのです。
ですから、あなたは自分の人生において最善と思える選択をするべきなのです。
具体策としてどうすれば?
正直にまずは話す。(改善されれば儲けもの)
コレは先ほどからお伝えしていますが、
まずは誠実に本音を伝えるということです。
きちんと100%伝わらなくても、仮に会社から責められても、この「本音で話そうとした経験」が大事になるのです。
嘘をつき続けて生きていくのか、本音で生きていくのか
少し大袈裟ですが、こういう大きな人生の選択の分かれ道でこそ、自分の真価が問われると思ってみてください。
もし、誠実な人でありたいと思うのであれば、きっと、良い方向へ物事が進んでいくはずです。
もしかしたら、本音で話したことによって、「君はそんな風に感じていたんだね。配慮して改善するよ」と言ってくれて、もっと働きやすい環境になる可能性だってあります。
物は試しで、正直に言ってみることをお勧めします。
※この本は誠実になりたい筆者が勇気を出して買ってみた本です。でも読んでみて「こうなれば苦労しないよね。。」という綺麗事がたくさん書かれているようにも感じました。
雇用契約書を見直してみよう。
それはそれとして、「伝え方」とは別の話になりますが、一度雇用契約書や就業規則がもしあるならば見直しておくと良いかも知れません。
ここには、雇用主と雇用される側(従業員)の約束事が書かれています。入社の際には、この両者の約束事の合意を持って契約を結びます。
そこには、破ってはならない取り決めが書いてあることもありますし、退職は○ヶ月前までに申し出ること。なんて書いてある場合があります。
会社によっては内容は様々ですが、ほとんどの方は内容をしっかり読み込まずに契約していることが多いので、退職したいのであれば、最低限一度頭に入れておくことで、その後の自分の対策が練れるかもしれません。
具体的な伝え方について
具体的な伝え方としては、、そうですね。。
仮に「思ったより、一人で抱える仕事量が多くて、残業も聞いていたより多い」
ということが原因だとしましょう。
こんな時、あなたならなんて言い出しますか?日々の仕事のストレスや怒りが溜まりに溜まって「もう辞めてやる!!」と心の中で思っているとしたら。。
きっと、冷静な言葉使いや判断ができなくなっているかもしれませんね。
そのまま感情的に不満をぶつけるような言い回しをしては、相手とぶつかるだけですし、何より退職から遠のいてしまいます。
例えばこんな言い方はどうでしょう。
「今回、お話のお時間作っていただいたのは、実は退職したいと思っております。まだ試用期間中にもかかわらず大変申し訳ありません。本採用になる前に、自分の中でも仕事を体験してみて、今後続けていくには労働時間がどうしても長いため、私が責任を持ってお仕事をするには難しい環境であると思っております。」
こんな風に、まず結論から先に述べて、「なぜなのか?」というのも言葉の中にしっかり入れ込んで説明すれば、相手には伝わります。
このように、感情的にならずとも、淡々と伝えることで、相手にも伝わりやすいですし、「どこを改善すればいいのか?」ということも明確です。
もしかしたら、もう一人採用することを視野に入れてくれるかもですし、仕事量を減らしてくれるかもしれません。
【まとめ】試用期間だろうが、辞めていいんだよ。
ここまでお付き合いくださりありがとうございます!
試用期間だからといって、期間が短いからって、辞めてはいけない期間ではないということを頭に入れておいてください。
むしろ、試用期間とは、今後お互いが長期的な関係でいられる事ができるかどうか、会社(雇用側)と従業員(従業員側)で見定める期間なわけですので
何一つ、ひけめに感じる必要などありません!
仕事をする側も、雇用する側もお互いを判断する期間。それが試用期間なのです。会社側が一方的に働いてほしいと思っているだけでは成立しませんので、しっかりと自分の意見をいうことが大事なのだと私は思います。
それではもう一度おさらいしてみましょう。
試用期間中に辞める際の理由はごまかさない方がいい
・止むを得ない理由を伝えてもあまり信用はされない。
→百戦錬磨の上司に見抜かれてしまう。
・嘘をつけば説明が大変
→嘘をつくことで、どんどん嘘を重ねることになりかねない。
・経歴に傷がつくことは避けられない。
→どうせ傷がつくなら次は同じ失敗を繰り返さないようにすればいい。
私も転職だらけで、経歴に傷がつきまくりなので人のことは言えませんが、、誰よりも失敗して後悔もして、苦しい経験があると思っています。
少しでも、これを読んでくださったあなたには、良い人生を歩んでいただきたいので、ぜひ反面教師にお役立てください( ´ ▽ ` )
本当に応援しています。
では。
キャリコン・シューサンの個人相談室
手前味噌で恐縮ですが、告知させてくださいm(_ _)m
個人でキャリアコンサルタントとしてカウンセリングルームも行っております。
対面での面談や、ズームや電話を使っての遠隔での個人面談も行っておりますので、「1人で悩みすぎてつらい。。」「誰にも悩みを話せなくて苦しい。。」という状況が続いているようでしたら、いつでもご連絡くださいね。
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退職のことでお悩みでしたらお役に立つ動画があるかもしれませんので、ぜひご覧くださいませ。